一般財団法人日本航空協会
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航空遺産継承基金 平成23年3月活動記録

1.資料の調査・保存・公開
(1) 先に寄贈を受けた文部省式一型滑空機の青焼き図面22枚は、折りたたまれて保管されていたために折皺が深く刻まれており、その折目から亀裂や破れ等が進行していて展開も困難な状態にありました。航空資料保存の研究を共同で行っている東京文化財研究所に相談し、長期的な保存のために折皺の伸ばしおよび損傷の修復を専門業者で実施した上、活用のためのデジタル化を3月末に終了しました。文部省式一型滑空機は文部省が昭和15年に中学校などでのグライダー練習のために機種を統一することとして定めた機体で、1,500機以上が生産されました。

【亀裂箇所の補修】

【補修後】

【平面化のためのプレス作業】

(2) 大正の初めに所沢飛行場の近くに写真館を開業した喜多川秀男氏(1887〜1986)は、日本の航空揺籃期から発展期の航空機を多く撮影、約250枚のガラス乾板が現存しています。東京文化財研究所はその寄贈をご家族から一昨年に受け、公開のためのデジタル化を進めてきました。当基金事務局では被写体の航空機に関する調査に協力し、3月に調査内容を反映した結果が同研究所のホームページ(URL:http://kindai.tobunken.go.jp/index.html)で公開されました。

(3) 郡捷氏が遺した戦前戦後の日本の民間航空に関する資料の整理作業を、東京文化財研究所において3月4日、30日の2日間、実施しました。
以上
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