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航空遺産継承基金 平成28年3月活動記録

1.資料の寄贈
(1) 3月24日、岡宮宗孝氏・玉井毅氏から1966年2月26日に日本で最初の飛行に成功した人力飛行機「リネット」を撮影した動画のデジタルデータを寄贈いただきました。動画は玉井氏が8mmフィルムに記録したもので、同年1月24日の命名式や2月27日の公開飛行の様子などが撮影されています。
   
2.資料の調査・保存・公開 
(1) 3月7日、愛媛県八幡浜市教育委員会の学芸員井上千秋氏が本年秋に愛媛県八幡浜市民ギャラリーで開催を予定している企画展「〜二宮忠八生誕150年記念〜先人たちの道 飛行機の発明と発展」への協力を求めて基金事務局を訪ねました。当協会が所蔵する航空黎明期に関する資料などの情報を提供しました。
(2) 3月18日午前、東京文化財研究所近代文化遺産研究室中山俊介室長、石田真弥アソシエイトフェロー、山府木碧研究補佐員とともにかかみがはら航空宇宙科学博物館をたずね、同館が所蔵する飛燕のタイヤおよびKAL-1連絡機の舵面を、修復中の飛燕の参考のために確認させていただきました。写真はKAL-1の方向舵の羽布の縫い方をファイバースコープで確認する様子。
   
(3) 3月18日午後、東京文化財研究所近代文化遺産研究室の上記メンバーとともに川崎重工岐阜工場を訪ね、飛燕の修復状況を確認するとともに川崎重工の修復メンバーと情報交換を行いました。
(4) 3月23日、全国各地に展示保管される航空機の悉皆調査の一環として所沢航空発祥記念館が所蔵する資料の調査を東京文化財研究所と共に行いました。
(5) 3月28日、当協会の飛燕の腐食状況などを把握するための基礎データとするために旧軍機の研究家・中村泰三氏から昨年10月に借用した飛燕および屠龍の主桁などを、東京文化財研究所でのX線撮影終了に伴い返却しました。X線撮影によりアルミニウムの板材等による構造はある程度把握できましたが腐食状況まで確認することはできませんでした。また中村氏宅では、同氏が所蔵する飛燕のタイヤ、ホイルなどを飛燕修復の参考として拝見し、タイヤの組付けなどについて教示いただきました。 
(6) 3月29日、全国各地に展示保管される航空機の悉皆調査の一環として航空科学博物館が所蔵する資料の調査を東京文化財研究所と共に行いました。 
(7) 3月31日、予てから編纂を進めていた書籍『J-BIRD 写真と登録記号で見る戦前の日本民間航空機 満洲航空・中華航空などを含む』を上梓しました。 
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