戦後の航空再開から最初に飛行した国産練習機、立飛工業株式会社の「立飛Rー52(JA3017)」です。1952年9月17日に初飛行を行い、翌18日に読売飛行場で「タチヒ」号と命名されました。機はパラソル式単葉複座練習機で1機のみが製作され、1959年まで全日本学生航空連盟の訓練やグライダーの曳行を行い活躍しました。搭載された国産の瓦斯電7気筒空冷星型エンジン「神風」は1933年2月に東京瓦斯電機工業株式会社が製造したもので、 戦後二子玉川の読売飛行場格納庫に分解保管されていたものです(後にアメリカ製ライカミングに換装)。現在同エンジンは東京都立産業技術高等専門学校 科学技術展示館に保存され、当協会の重要航空遺産に認定されています 。 忘れ去られてしまっている戦後の国産機第1号「立飛R―52」の初飛行が9月でしたので「今月の1枚」とさせていただきました。
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