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航空評論家の関川栄一郎さんが逝去されました。 日本の航空界の宝を失ったような気がいたします。 航空事故が発生すると、テレビ等に登場され、きわめて冷徹かつ客観的な分析と解説をされているのをお聞きになられた方も多いと思います。 関川さんには昭和46年から61年まで、私共、(財)日本航空協会の評議員になっていただき、あわせて当協会の活動のなかでも「航空図書館運営委員」「航空と宇宙講演会運営委員」をお願いし、色々とご指導をたまわりました。 数年前、当協会は「空の日」を記念した表彰のひとつである航空功績賞(航空に関する文化、科学技術および事業などの発展に寄与した方にさしあげる賞)に関川さんを強く推薦させていただきました。しかし「私はその様なものをお受けする柄ではない」と辞退された事が、強く印象に残っています。 時折、お話をおうかがいする機会がありました。毎年、かかさずお出かけになっていた「パリの航空ショー」の様子、世界の最新航空情報についてなどなど・・・・・。もの静かで、やさしく、父親のような雰囲気で話されますが、とてもよく勉強されており、航空安全の問題はもとより、航空文明全般に広く、深い識見をお持ちだったことに、たいへん感銘を受けました。 晩年、執筆に取り組んでおられた大著「日本の航空事故」(80部だけの発行部数であり、配布先を限定されたとお聞きしています)をいただいたことが忘れられません。関川さんのご冥福をお祈りいたします。 - もとはし かずひこ (財)日本航空協会 専務理事- |
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since 2005/10/26