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子供達の自然科学離れや凶悪犯罪の若年化傾向が社会問題になってから10年以上経つが、この状況は昨今益々悪化していると憂えている。 大分前の新聞に「今時の子供」という記事があった。《低学年の男の子がキャンプでジャガイモや人参を切ったあと、自ら包丁の刃にスーと手を滑らせた。そして滲む血を見て、我に返り涙ぐんで、手も切れると思わなかったと言う。母親が切れた野菜ばかり買ってくるため、自宅に包丁のない子もいた。》 また、8年程前当時の文部省が小中学生約1万1千人を対象に体験活動に関するアンケートを実施した。その結果「太陽が昇るのを見たことがある。蝶やトンボを捕まえる等の自然体験、ナイフや包丁で果物の皮をむく、野菜を切るという生活体験が豊富な子供ほど道徳感や正義感が強いことがわかった。子供達は本来自然への憧れが強いはずである。もっと生活体験・自然体験をさせるべきである。」というものだった。 社会が便利になり少子化が進んだ結果、自然の中で遊ぶ機会が減っている。更に最近は、学校帰りの児童が殺害される等の痛ましい事件も起きており、子供を外で遊ばせることを心配する家庭が増えている。 このままでは、子供達は益々室内ゲームのバーチャル世界にのめり込み、何事もゲーム感覚で対処する人間が多くなることが心配だ。 子供には心身共に健全に育って欲しいと誰でも望むが、自然こそが最も優れた教科書であり、かつ実践の場なのである。自然の中での遊びや友達との喧嘩で怪我をする、雨風に遭遇して凌ぐ術を知る、そういう切磋琢磨を経て本当の痛みが解る人間に成長する。又、家族で経験したキャンプや旅行などは大人になっても良い思い出として心に残る。 ところで、「鳥の様に空を飛びたい」という大空への夢を実現したものが「航空スポーツ」だ。自然と一体になって空を飛ぶ、あるいは自然を利用して飛ばすことは、究極の自然体験である。 空は危険だと思う人もいるが、所定の練習を積み、無理をせず自然と一体になることさえ守れば安全である。例え自ら飛んだり、飛ばしたりしなくとも、その姿を見ながら周囲と語り合う中にも自然体験は生まれて来る。 非日常体験の一つとして子供たちに航空スポーツを体験させてみませんか。模型飛行機、熱気球等の航空スポーツに関する情報は航空協会のホームページに詳しく掲載されている。ぜひご覧願いたい。 つのだ まさお、(財)日本航空協会 航空スポーツ室長 (編集人より) 2006年8月5-6日の2日間、兵庫県コウノトリ但馬空港にて国内最大の航空スポーツの祭典スカイ・レジャー・ジャパン (*)が開催されます。 |
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since 2006/05/15