日本航空協会のホームへ

   


   
(財)日本航空協会会長 年頭挨拶 
近藤 秋男
2007.01.01
   
   
  新年 明けましておめでとうございます。年頭にあたり、日本航空協会のホームへを代表し、ご挨拶申し上げます。

 日本経済は、過去最長だった「いざなぎ景気」を超え息の長い成長軌道をたどっていると言われており、企業業績の回復と個人消費の穏やかな拡大により、国内民間需要を中心とした持続的な景気回復傾向にあります。

 このような経済環境の中、2006年の航空業界にとっては、航空燃料の高騰にどう対処するかに振り回された年でした。しかしながら、あらゆる収入増の対策や費用抑制の対策をとるなどの経営努力によって業績を維持してきたのが実情だと思います。2007年もまた世界各地域の情勢の不安定さや、産油国での原油減産の動きもあり航空燃料対策は航空業界の最も大きな課題となることは必定でしょう。

 航空需要の面から見ますと、国内ではここ数年来新規参入企業が相次いでおり、昨年春のスターフライヤー参入はまだ記憶に新しいところです。また、空港も神戸、新北九州、奥尻、新種子島、隠岐が新規に開港、あるいは拡張されました。航空会社にとって市場獲得競争が激化して苦しい面もあるわけですが、航空利用者の立場から見ますと、着実に利便性が向上してきており、明るい側面であります。

 日本経済のインフラとしてきわめて重要な役割を担う航空業界としては、2009年に予定されている羽田空港再拡張と成田空港2本目滑走路の本格化によって一層の利用者利便を進めるべく、首都圏2空港の容量拡張に正面から取り組める体力をつけるよう、航空各社の努力をさらに期待したい2007年であると考えています。

 昨年の当財団の主な事業活動につきましては、事務局を委ねられております「空の日」・「空の旬間」活動は中学生国内・海外研修や絵画コンテスト等、啓発のイベント諸事業を計画通り実施いたしました。

 文化情報事業分野では2年前開始した航空遺産継承基金の活動として貴重な写真等を掲載した「男爵の愛した翼たち」を出版したほか、国立科学博物館にて「YS-11、国産旅客機44年の航跡」という展示会を主催いたしました。

 一方、当協会がかかわる航空スポーツの分野では、昨2006年は、航空の裾野を拡大するという意味において、久々に実り多い年でした。

 第18回となる「スカイ・レジャー・ジャパン'06イン但馬」は、定期便も就航する空港で開催された事もあり、前回に勝る参加機種で賑わい、5万7千人を超える観客を楽しませました。関係者のご協力に感謝申し上げます。

 また、11月下旬に9日間にわたって開催された「2006栃木熱気球世界選手権」は、32カ国から62機の熱気球が参加しました。世界タイトルは米国人パイロットに輝いたものの、日本代表から3名がベスト10入りする成果を収めました。

 この機会に国際航空連盟(FAI)のポートマン会長も出席され、我々日本航空協会と親しく交流の機会が持てたことも有意義なことでした。

 更には、航空スポーツの各部門で日本人選手による世界記録が次々と誕生するなど多くの成果を生んだうれしい年でもありました。2007年も航空スポーツ部門の活発かつ安全な活動を期待し、当協会としても支援させていただきたいと考えています。

 最後に本年も「安全確保」に万全の体制を敷きつつ、創造性を発揮し、新しい時代にチャレンジしていく年となることをお誓いし、皆様の変わらぬご支援を頂いて進めて参る所存でございますので、ご協力のほどお願い申し上げます。

 皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げ、挨拶といたします。
 

 

こんどう あきお、(財)日本航空協会会長 
   

         
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