お知らせ

年頭の辞、国土交通省 航空局 幹部一同。

年頭の辞

例年実施しておりました新年賀詞交換会は、本年は中止のやむなきにいたりましたが、航空局幹部ご一同様より新年のご挨拶をいただきましたので掲載いたします。

〈航空局長:和田 浩一〉
 まずは、全国各地で、年末年始も休むことなくご尽力を頂いている航空業界の皆様に、厚く御礼を申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルスに世界が振り回された年でした。航空業界も甚大な影響を受け、過去に例を見ない規模で大幅な需要の減少が続いている状況であり、航空・空港関連企業は極めて厳しい経営状況となっています。
 このような状況の中でも、国民生活を支えている航空輸送・安全運航の維持を図っていくために、我々航空局は全力で航空関係者の皆様を支援してまいります。
 また、今年は東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されています。東京オリンピック・パラリンピックを成功させるため航空関係者が一致団結して取り組む必要がありますので、皆様のご協力をお願いいたします。
 本年が皆様にとって素晴らしい1年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。以下、個別の課題について航空局幹部より申し上げます。

〈航空ネットワーク部長:鶴田 浩久〉
 航空ネットワークは、公共交通機関として社会経済と成長戦略を支える「空のインフラ」です。その担い手である航空ネットワーク産業(航空会社、空港会社等)が発展し、利用者利便が増進するよう、2021年は、以下の3点に取り組む年にしたいと考えています。
 第一に、鉄壁の守り。コロナの影響には、産業別の違いが見えてきました。人流・観光産業への打撃は大きく、中でも航空分野は、国際線もあって特に深刻かつ長期化。航空ネットワーク産業は、24万人の雇用と年5兆円の売上を生んでいますが、2020年度には、売上の3分の2が失われるほど。皆で力を合わせ、2021年度の政府予算案に、航空会社の公租公課の1200億円軽減と、空港会社の事業費等1000億円以上についての金融支援等を盛り込むことができました。他省庁の施策もフル活用が必要です。鉄壁の守りのためには、感染拡大防止対策や、防災・減災の推進も急務です。
 第二に、果敢な攻め。コロナ対応が許す限り、この産業の明るい展望を得たい、これが共通の願いだと思います。そのためには、日本の要たる首都圏空港について、容量を世界最高レベルの100万回に拡大する取組みを続けるとともに、10年先、20年先に向けた議論も必要になります。鉄壁の守りも、供給体制の維持・拡大を見据えたものですし、全国の空港の着実な整備、グランドハンドリングの支援、アクセスの強化、デジタル化・自動化による生産性向上も課題です。さらに今年は、東京オリパラ対応に万全を期し、これを機にビジネスジェット利用環境を改善する年でもあります。これら空港機能強化だけでなく、カーボンニュートラルという社会課題への貢献が求められており、航空会社の取組みに加え、空港でも、ピンチをチャンスに。以上のようなポストコロナへの備えを進めつつ、ウィズコロナでも、航空利用者を呼び戻すため、今できることがあるのでは。
 第三に、これら二点の進め方として、win-winの連携。「自前主義からの脱却」が叫ばれて久しいですが、今年のような不確実な時にこそ役立つ概念だと思います。連携するには、自分の強み、つまり相手にとっての連携メリットが必要。昨年のコロナショックで自信が揺らいでいるとしても、新たな年の始まりは、自問自答により自分の強みを再認識する好機にできるはず。
 私は昨年、「挑戦と協働なくして達成なし」を実感しました。今年も、コミュニケーションよく本音を交わし、この時代を生きる者の責任として、ともに、よりよい未来を創っていきましょう。

〈大臣官房審議官:平嶋 隆司〉
 国際航空については、新型コロナウイルスの影響により、全世界的に需要が大幅に減少した状況が続いております。どのエリアでも影響が長期に継続しているという面で、これまでにない異例な状況となっています。
 各国によって感染状況の差が大きく、また、各国の検疫体制や検査・医療体制、感染者の療養施設等にも差があることもあり、各国間でも、これまで以上に連携するとともに情報交換をして、お互い知恵を絞りながら、感染拡大の防止及び水際対策を徹底しながら、必要な人流・経済や国民生活を支える物流を支えていけるようにしていく必要があるところです。
 現在、政府部内においても、厚生労働省、国土交通省、内閣官房、外務省、法務省など、様々な関係する省庁で連携しながら、状況の変化に対応して、感染防止の徹底、水際対策の徹底を図り、安全・安心の確保と必要な人流・物流を支えられるよう取り組んでいるところです。航空会社や空港会社等の関係者においても、マスク着用の要請、消毒の実施やソーシャルディスタンスの確保をはじめとするガイドラインを遵守しつつ、感染防止を図って頂いているところであります。特に、航空機内においては急速に空気が入れ替わる(3分程度)高い換気性能が保たれているところです。こうした特性もきちんと周知しつつ、利用者に安心して利用していただけるよう、関係者とともに取組みをすすめてまいりたいと思います。
 また、水際対策に関しては、一部の国において変異株が発生しているところでもあり、よりその役割が大きくなっております。変化する状況に的確に対応していけるよう、厚生労働省、国土交通省、空港会社等とで連携して、また、航空会社や空港会社の関係者のご協力をいただきながら、感染防止対策をしっかり実施しつつ、検査体制の強化、待機スペースや時間、旅客動線なども含めて、水際対策が円滑かつ確実に実施されるよう引き続き工夫を図っていきたいと思います。
 また、国際的にも、各国航空当局とだけでは調整が完結しない局面となりつつあります。各国の衛生当局も含め、外交ルート全体での調整も重要となっており、さらに、国際機関であるICAOや、国際的な業界団体であるIATA、ACIのほか、WHO等との連携も重要となっております。
 世界全体で発生している共通の感染症でありますが、各国の状況に色々と差があることから、手探りの部分もあるかもしれませんが、これまでの常識や慣例にとらわれず、知恵を絞って、できることをしっかり実行していく必要があると思っております。また、世界的にワクチンの開発も進んでおり、今後は、その円滑な輸送も重要となると思われます。
また、サプライチェーンのグローバル化が進んでいる状況において、従来旅客便の貨物スペースで担っていた輸送供給分が減少していることもあり、国際航空物流の機能を維持していくことは、より重要となるかと思います。
 コロナが一刻も早く収束していくことが何よりも重要であり、各国とも連携して対応していく必要があるところです。その上で、感染拡大を防止し、水際対策をしっかり図りつつ、コロナが収束していった際に、きちんと国際航空が対応していける環境を整えられるよう、関係者の皆様のご協力とお知恵を引き続きお借りして、課題の洗い出しや準備を進めていきたいと思います。
 また、国際的に、地球温暖化対策が共通する大きなテーマになっています。航空分野は、その特性から、動力源に関しては、単位重量・単位体積当たりの大きなエネルギー密度が求められ、また、旅客等の安全を確保するための十分な信頼性と安全性や定時制を遵守できる安定性が求められるところです。
 一方で、ICAOでの動きや欧州等での動きも踏まえつつ、しっかり、地球温暖化対策を実施していく必要があります。航空機自体の性能向上や新たな動力源の活用等に期待する面も大きいですが、気象条件等も加味したより効率のよい航法、代替燃料等、様々な手法を組み合わせて、対応していく必要があるものと思われます。航空各社、空港会社、航空機メーカー等の関係者の皆様方だけではなく、経済産業省等の関係省庁や燃料供給事業者、ICAOや外国の関係者ともよく連携しながら、対応を進めていきたいと考えております。
 様々な課題があるところですが、引き続き宜しくお願い致します。

〈交通管制部長:柏木 隆久〉
 航空交通管制分野においては、日々の航空交通の安全を最優先としつつ、利用者、運航者のニーズに的確に対応し、短期、中期、長期の施策を同時に着実に実行してまいります。
 本年は、日本社会にとって、コロナ禍からの回復の正念場の一年です。東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に必要な航空輸送力確保をはじめ、コロナ禍からの回復期の社会の要請に応え、的確な航空交通オペレーションを関係者との緊密な連携のもとに実施してまいります。航空企業による航空ネットワークの維持・回復の努力を後押しするため、運航関係者の現場での要望を丁寧にヒアリングしながら、飛行経路の短縮など、運航の経済性を高める管制運用を実施するとともに、遊覧飛行における柔軟な飛行経路の設定等により航空を活用した新たな旅行コンテンツの創出を応援するなど、引き続き現場での関係者との連携を徹底して、ユーザー目線での航空交通管制を実行してまいります。
 これらと並行して、中期的に、本格的なインバウンド回復、2030年訪日6000万人の実現に向けて、航空交通拡大の基盤の整備を進めることも重要です。日本の管制空域である福岡FIR内において、コロナ前において年間約190万機の航空機の運航を支えてきましたが、更なる管制処理能力の向上、管制サービス向上に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
 具体的には、まず、管制処理能力向上、管制サービス向上のための管制空域再編について、昨年11月に福岡航空交通管制部において、航空路空域の上下分離、セクターの再編がスタートしました。今年は引き続き、福岡航空交通管制部の低高度空域の神戸航空交通管制部への移管、神戸航空交通管制部の上下分離等の西日本における航空路空域再編と、那覇・先島・奄美にまたがる進入管制区の拡大を、現場での課題を着実に把握し解決しながら進めてまいります。
 また、首都圏空港や滑走路整備中の福岡空港をはじめ各主要空港の機能強化について、発着回数の増加や地域への騒音影響の抑制など各空港ごとの課題に応じ、関係者との連携のなかで知恵を出し、関連施設の整備や新たな管制運用手法の導入検討などの取り組みを進めてまいります。
 さらに、交流人口拡大による地方創生を図るため、地域における国内外の交流の基盤である地方空港の機能強化を進めることは重要であり、航空会社をはじめとする関係者との協力・連携のもと、各空港の周辺におけるRNAV経路の設定や準天頂衛星を利用したより高度な衛星航法の導入による就航率の向上、短縮ルートの実現等を進めてまいります。併せて、2021年度内運用開始予定の奄美空港リモートレディオをモデルケースとして、業務のリモート化のための基盤整備を検討、推進してまいります。これにより、将来の地方への国際便誘致案件の増加を見据え、地方空港における管制サービス提供時間の柔軟化を目指したいと考えております。
 管制処理能力の諸向上策を可能とする基盤である統合管制情報処理システムについては、多くの関係者、先達の永年の努力が実り、設計作業開始から12年がかりの構築・導入プロセスが今年最後の段階を迎えます。システムの安定性、信頼性の保持向上は安全円滑な航空交通の基盤であり、これを支える人材の安定的な確保を進めるため、システム専門官制度を強化してまいります。さらに次の時代の管制情報処理システムのあり方について、航空交通システム全体の進化を支える機能の確保とともに情報処理システムの安定性・信頼性にも十分配慮して、新たに設置されるデジタル庁とも連携しつつ、検討を進めてまいります。
 最後に、長期的な観点で、新たな技術を取り入れて我が国の航空交通システム全体をより効率的なものとし、また、円滑な運用を持続的に確保するため、世界の潮流に合わせて航空交通システムの高度化を継続的に図ることは重要です。産学官連携のもとに策定している長期計画「将来の航空交通システムに関する長期ビジョン(CARATS)」について、目標年限を2040年に延長したうえでより高度な効率化の具体化を目指す見直しを昨年開始したところですが、さらなる見直しと当面の取り組みの検証を継続し、2050年のカーボンニュートラル目標に向けた長期的な低炭素社会化の推進にも貢献してまいります。
 また、長期的な視点にたって、我が国の労働生産人口が激減する中、現場を支える人材を継続的に確保し能力を最大限発揮していただくための取り組みは極めて重要であり、航空局全体の「やりがいのある職場づくり」として、組織の目指す方向性の共有、現場の声や仕事の内容の分析をベースにした前例にとらわれない仕事の改善、育児・介護などの事情を前提に私生活と仕事が両立できるキャリアコースづくりなど、各職種・各職場の実情を踏まえた働き方改革を推進してまいります。

〈大臣官房技術審議官:奥田 薫〉
 近年、気候変動の影響により、全国的に自然災害が多頻度化・激甚化してきており、災害に屈しない強靱な国土づくりが求められる中、空港では、ここ数年の台風等による具体的な教訓を踏まえた総合的なハード&ソフト対策を推進中です。特に、ソフト対策については、空港全体としての機能保持及び早期復旧に向けた業務継続計画を空港毎に策定しております。また、計画が絵にかいた餅で終わらないよう、それぞれの空港の特性に合わせた訓練や点検を企画・実施し、その振り返りを行うことで、計画をより実効性あるものに改善していくPDCAの取り組みが不可欠です。
 新技術の導入も進めます。労働力不足を背景として、ICTやAIなどの新技術を活用することで、業務の省力化・効率化を図っていきます。官民一体で開発を進めている空港内作業への自動運転技術の導入など革新的な取り組みは、人の接触を抑制する等、新型コロナウイルス感染症対策としても有効な側面があります。現在は、空港において自動運転技術を導入した場合の効果と課題を把握するために実証実験を実施しており、課題を解消するために必要なインフラの整備や新技術に即した運用ルールの策定など、新技術の実用化に向けた事業を推進していきます。
 航空分野のインフラ国際展開も重要な政策です。昨年は、コロナ禍で空港関係の多くの海外プロジェクトが影響を受けましたが、政府間での協議等を通し、その影響の最小化を図り、現在では多くの空港プロジェクトで工事が進捗しています。
空港運営事業においては、モンゴル・新ウランバートル国際空港及びパラオ国際空港が、新型コロナウイルス感染拡大により、技術者の入国が困難となったことで、当初の供用予定が大きくずれ込んでおり、本年の供用に向けて政府間での協議等を実施中です。
 昨年は、日本企業がアジアを中心に四つの大型空港プロジェクトで約3,300億円分を受注しました。特に、スリランカのバンダラナイケ空港では、900万人のキャパシティーを有する新旅客ターミナルビルの整備に日本企業の施工・環境技術等が活用される予定です。
本年は、インフラシステム海外展開戦略2025に基づき、ミャンマーの新空港等において整備・運営事業の一体的な獲得を推進するとともに、新たな取組として、顔認証システム、衛星を使った航法システム等のデジタル技術の活用やエコエアポート、航空交通システム等のカーボンニュートラルの貢献に向けた案件形成も推進します。
 本年も官民で組織する「航空インフラ国際展開協議会」の取組等を通じて、案件獲得に向けた活動を積極的に推進して参ります。

〈安全部長:川上 光男〉
 昨年は新型コロナ感染症の影響による困難な業務環境の中で安全運航にご尽力いただき、感謝申し上げます。残念ながら新型コロナ感染症の影響は今年も続くと思われます。運航機会の減少、心理的に不安の中での現場業務、リモートでの間接業務など、コロナ以前と異なる業務環境における安全運航を脅かしかねないリスクを正しく認識し、それらに適切に対処する必要があります。関係者の皆様には、事故等の未然防止のため、安全上のトラブル等の情報収集、要因分析・再発防止策の水平展開、その後の評価等のSMS(Safety Management System)を一層推進していただくようお願い申し上げます。世界で最高レベルの航空輸送の安全確保は引き続き航空安全行政の最優先の使命です。行政側も皆様の安全運航をサポートすべく取り組んで参ります。
 新型コロナ感染症の関係では、昨年10月に公表、12月に改定した「コロナ時代の航空・空港の経営基盤強化に向けた支援施策パッケージ」における施策の一環として、安全規制の集中的見直しを行っています。乗員・運航・整備等に係る安全規制について、航空業界からの規制緩和・運用弾力化に関する要望等を基に、ウィズコロナ/アフターコロナを見据えた規制の見直しを行うべく関係者と協力・連携しながら検討を進めており、昨年内に各項目の対応の方向性について結論を得るとともに、既に措置を行ったものもあります。本年も短期的に措置可能なものは速やかに実施に移し、中長期的課題については実現に向けて具体的な検討を深め、対応状況について取りまとめるべく検討を進めて参ります。
 航空保安対策については、一昨年来の保安検査トラブルを受けて、現場が抱える諸課題、すなわち保安検査に対する旅客の認識不足、検査員の人手不足、契約手続きに関する複雑な業界構造などの課題に対して、制度的な見直しを含む解決策について、学識経験者や業界関係者からなる有識者会議において検討を進めて参りました。具体的には、①保安検査の位置づけ、②関係者の連携強化、③保安検査の量的・質的向上策という3つの課題について検討を行い、昨年12月に今後の検討の方向性について議論を行いました。これを踏まえ、近く中間とりまとめを行い、こちらも航空法改正の準備を進めて参ります。
 また、昨今ドローンや空飛ぶクルマ等の次世代航空モビリティが注目を浴びていますが、これら急速な新技術の発展への対応など航空安全行政に対する社会のニーズや課題は変化しています。ドローンについては、2022年度を目途にレベル4飛行(有人地帯における補助者なし目視外飛行)を実現するため、機体認証、操縦ライセンスの創設等について官民協議会や交通政策審議会の下に設置した小委員会で検討を進めて参りました。官民協議会では昨年12月に制度の方向性について議論を行い、まもなく検討小委員会では中間とりまとめを行う予定です。レベル4の飛行が実現すれば、都市部を含む荷物配送等の新たなサービスが拡大することが期待されます。これまでの検討結果を基に航空法改正の準備を進め、安全を確保しつつドローンの利活用を後押しすべく、早急に制度整備を図って参ります。空飛ぶクルマについても、空の移動革命に向けたロードマップに基づき、機体の安全基準などの制度整備を進めてまいります。
 この他にも、操縦士等の人材確保・育成、落下物対策、小型機安全対策等の課題が山積しています。利用者や社会のニーズに的確に応え、時代の変革に適応した航空安全行政サービスを提供すべく、関係者の皆様と協力・連携しながら職員一同取り組んで参ります。

〈航空局次長:海谷 厚志〉
 以上、各幹部からのメッセージのいずれにも「航空」だけでなく「コロナ」の3文字が含まれるという異例の年頭の辞になりました。足下の対策を着実に進めていくことが現下の最重要課題でありますが、単に目の前の問題を片付けるだけではなく、ポストコロナの時代に向けた備えを怠らないこともまた非常に大事です。航空局としても、本年は、①航空会社の経営基盤強化、②ドローンのレベル4飛行実現のための環境整備、③航空保安対策の充実の3つの柱からなる制度改正を検討しておりますが、いずれも、今後必ずややってくるポストコロナの時代に航空関連産業が成長のボトルネックとならないようにするため重要な内容となっています。関係者各位のご協力も得つつ、ぜひとも前進を図っていきたいと考えております。
 また、普遍的な課題として、航空の安全の確保・コンプライアンスの徹底にも引き続き万全を期していく必要があります。現在のような厳しい状況であればこそ、なおさら航空関係者が揺るぎない国民の信頼をかちえていくことが重要です。そのため、官民ともに航空関係者が安心感をもって業務を遂行できるような環境整備にも十分注意を払ってまいります。
 最後になりますが、2021年が皆様にとって佳き一年であったと振り返ることができるようになることを強く祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2021年1月1日
国土交通省 航空局 幹部一同