航空遺産継承基金 ギャラリー 日本陸軍『航空写真帖』昭和8年5月 |
125/406枚目 画像ファイル名:Ka-089_p051-8.jpg 【オリジナルキャプション】 大正元年所沢附近特別大演習ノ際ニ於ケル 臨時軍用気球研究会関係諸官 (注・後列右より) 工兵上等工長 友野哲次郞 工兵中尉 齋藤活尾 工兵大尉 杉山正 ー等主計 井上徳火郞 工兵大尉 石本祥吉 ー等軍医 靑木虎一 砲兵大尉 櫻井養秀 工兵少佐 中柴末純 砲兵大尉 植村東彦 砲兵少佐 笹本菊太郞 工兵少尉 長尾久吉 (注・中列右より) 二等主計 中村勇雄 造兵中監 牛奥劫三 工兵中佐 徳水熊雄 海軍中佐 山内四郎 理学博士 中村精男 陸軍少将 井上仁郎 理学博士 田中館愛橘 工兵大佐 井上幾太郎 工兵中佐 有川鷹一 陸軍技師 伴宣 工兵中佐 郡山眞太郎 工兵少佐 松井命 陸軍技師 田村鎭 陸軍技手 高山幸次郎 嘱託 滋野淸武 (注・前列右より) 陸軍技師 岩本周平 工兵大尉 徳川好敏 機関大尉 山下誠一 工兵大尉 益田済 歩兵大尉 末松茂治 歩兵大尉 小澤寅吉 砲兵大尉 淺田禮三 砲兵中尉 木村鈴四郎 歩兵中尉 徳田金一 工兵中尉 山瀬十九二 歩兵少尉 坂元守吉 輜重兵少尉 武田次郎 『日本航空史 明治・大正編』口絵では、「所沢飛行場における臨時軍用気球研究会委員」として同写真が掲載されている。 左腕に腕章を着用している人が多い。明治天皇が七月に崩御したため、喪章の可能性がある。またそれ以外にも、演習における敵味方識別、指揮官の区別、また陪観者を区別するための腕章の可能性もある。 特別大演習は、原則毎年秋の演習の最後に行われる大規模な演習であり、天皇自ら統監する、最も権威のある演習であった。 大正元(1912)年の特別大演習は、臨時軍用気球研究会のある所沢を中心に行われたこともあり、初めて飛行機が参加した特別大演習となった。当時、敵の迎撃を受けない空中を高速で移動できる利点を活かし、偵察に威力を発揮した。それまでの騎兵偵察では考えられないスピードでの偵察に、軍上層部は驚き、新聞も飛行機の活躍を報道した。これをきっかけに、陸軍は飛行機を不可欠と考えるようになり、以後の特別大演習には毎年飛行機が参加するようになった。一方、航空要員の組織的な育成(交通術修業員養成制度での操縦・偵察観測将校養成)はまだ始ったばかりで、一層の教育が図られるようになった。 参考:松原治吉郎、2023、『陸軍航空の形成――軍事組織と新技術の受容』錦正社(航空図書館所蔵):p27-53 |
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