(財)日本航空協会会長 年頭挨拶
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新年明けましておめでとうございます。年頭にあたり財団法人 日本航空協会を代表して一言ご挨拶申し上げます。
昨年も日本経済はゆるやかな成長を続けましたが、年後半にかけて原油価格が100ドル/バレルに迫り、株価もアメリカのサブプライムローン問題の影響も受けて大きく下げるなど、波乱含みの年の瀬となりました。
このような環境下にあっても、日航や全日空等の定期航空会社は懸命な経営努力により収益改善策を積み重ねた結果、曙光を見つつあるようにおもわれます。また本年は8月に「北京オリンピック」が開催されることもあり、中国路線の比重が増している両社にとって、大きな期待をかける年でもあるのではないでしょうか。
一方で、燃油費の高騰に伴う燃油サーチャージの高額化は、地上交通機関との競争条件を悪化させ、国内航空需要を押しとどめることにもなりかねず、本年も航空燃料価格の推移は、航空会社経営の最大の関心事であり続けると思われます。
さらに、関西国際空港の第2滑走路(4,000m)が昨年8月に供用開始されて、日本初の本格的24時間運用空港となり、外国航空会社の参入も活発になっていますが、平成22年に予定されている羽田空港再拡張と成田空港2本目滑走路延長事業完成後には、アジア・ゲートウェイ政策にも後押しされたさらに厳しい競争が現実になるものと思われ、これに対応するためにも定期航空会社にとって重要なこれからの2年間と言えるでしょう。
昨年の当協会の事業活動ですが、事務局を委ねられております「空の日」・「空の旬間」につきましては、“中学生国内・海外研修”や“青少年航空宇宙絵画国際コンテスト”等の諸事業を、計画通り実施しました。全国地域航空システム推進協議会の事務局としても地域航空発展のための調査研究や政府への要望を実施し、当協会主催の『地域航空フォーラム/07』も兵庫県豊岡市で開催しました。
文化情報事業では、「航空宇宙年鑑」、「航空統計要覧」および「航空と文化」等を継続して出版することができましたし、「航空遺産継承基金」の活動も4年目を迎え、東京文化財研究所との連携や各方面の協力を得て、着実に成果を積み上げてきました。今年度には『重要航空遺産認定制度』を設け、年度末までには第1号を認定する予定です。
また、当協会の活動の大きな柱である航空スポーツの分野では、昨2007年は、前年に引き続き成果の多い年でした。熱気球や模型飛行機の分野で、世界記録の達成や世界選手権優勝者を輩出し、また各地でのイベントも活発に開催され、その多くを当協会が後援しています。
第19回となる「スカイ・レジャー・ジャパン‘07イン都城」も11月に、東国原英夫宮崎県知事にも大会名誉顧問としてご参加いただき、盛会裡に開催することができました。都城市をはじめとする関係者のご協力に感謝申し上げます。
もとより航空スポーツの楽しさは、安全あってのものでありますので、当協会としては今後も関連団体と協力し、種々のイベントにあたって「安全の確立」に取り組んで参ります。
皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げ、新年の挨拶といたします。